関家には、江戸時代から明治初期に建てられた門や蔵が3棟あります。これを保存・活用しようと「門と蔵再生事業」を2016年からはじめました。
中でも「雑蔵(ぞうぐら)」と呼ばれている蔵は、天明5年(1785年)に建てられたもので、公開するための準備がすすめられています。
下の写真は、春の雑蔵です(2018年4月8日撮影)。
公開に向けて、建築士の皆さんが蔵を測量しました。下の写真は、測量しているようすです(2017年1月15日撮影)。
また、どのように公開するか、近隣の民家園などを視察見学したり、前千葉県文化財保護審議会委員の丸山純先生を招いての学習会を2017年からはじめています。
この日は、本年度3回目の学習会で丸山先生を含めて15名が参加。まず清掃した雑蔵の中を確認しました。
下の写真は、雑蔵の1階部分です。1月29日に2階部分を含めて、ここに収納されていた古い木材などは、すべて外に出しました。公開までに、床板の補修などが必要のようです。
2階部分です。ここにも木材などがたくさん収納されていました。ただし、2階に上がるための階段はありません。また、天井が低いので、2階は公開対象にはならないと思います。
1階には壁で仕切られた小部屋があります。「味噌蔵」と呼んでいますが、籠や桶などの民具のほか、古い梅干しや梅酢などが今も保存されています。
見学後は室内に移動して学習会。参加者に課されたレポートを発表しあい、雑蔵の公開に向けての展示内容や整備の方向性について話し合いました。
公開までの課題は、たくさんあります。見学者が安全に蔵の中に入れるように、床の修理が必要です。土足可にするか不可にするか。照明はどうするか。何をどのように展示するか。古文書もたくさんあります。棚や机はどうするか・・・。
来年度以降も学習会を続けていきます。関心のある方はぜひご参加ください。
(山田)