関さんの森の屋敷林は、1967年に先代の関さんが、「こどもの森」として地域のこどもたちに開放。その後、先代の関さんが亡くなり、1995年に自然保護団体(埼玉県生態系保護協会)に寄付。翌1996年に関さんの森を育む会が誕生し、「関さんの森」と呼ばれるようになりました。
低地部分は、当初は荒れた竹林(マダケ)でしたが、80%くらいの竹を伐採し、以後は年に1回は草刈りをして、草地として維持管理しています。荒れた竹林はタケ以外の植物はほとんど生えませんが、草地にすると数十種類の植物が季節に応じて見られます。
植物の種類が増えると、草食昆虫の種類が増える。さらに肉食の昆虫・クモ・野鳥などの種類が増える。つまり、生物多様性を目指して維持管理しているのです。
さて、かつての竹林を草地にすることにより、春はジロボウエンゴサクがたくさん見られるようになりました。ジロボウエンゴサクは、“Spring ephemeral”(春の妖精/春植物)とも呼ばれる植物。カタクリやアズマイチゲなどが“Spring ephemeral”の代表ですが、ジロボウエンゴサクも同じような生活をする可憐な花です。


近縁のムラサキケマンも生えていますが、こちらには妖精っぽさはありません。

他の植物(草本)では、ミドリハコベが咲いています。

ヤブニンジン

ウラシマソウも怪しい花を咲かせていました。

一方、木本では、アオキが咲きはじめています。アオキは雌雄異株。雄株は雄花だけ、雌株では雌花だけが咲いています。


なお、広角レンズを持って行ったので、屋敷林のシンボル的な樹木(ケヤキ1本とイヌシデ2本)を撮りました。
下の写真は、屋敷林・湧水池畔のケヤキ(連理の木)。下の方で分かれた枝が、その上で別の枝と癒着しています。

下の写真は、屋敷林・下の広場のイヌシデ。生えている場所が暗いため、明るい方に伸びてこのような樹形になりました。

下の写真は、屋敷林・上の広場のイヌシデ。明るい場所だと、このように素直に上に伸びていきます。

(山田)