イベント報告

2023年10月20日 (金)

もりハグ!見学交流会

(公財)都市緑化機構は、身近な緑をまもり育てる活動に取り組む市民活動団体を支援するため、「花王・みんなの森づくり活動助成」を2000年より延べ499団体におこなってきました。関さんの森を育む会も、2012年から3年間「関さんの森自然探検隊育成活動」への助成をいただき、2015年発行の『都市緑化技術』No96には「関さんの森における環境教育活動」について報告し、表紙には幸谷小学校自然体験の写真が飾られています。

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一方、都市緑化機構が助成活動20年を契機に助成団体を対象におこなったアンケートには、「他団体と交流して課題解決のためのヒントを得たい」等の声が寄せられたことから、緑を守る・育てる・つなぐ活動団体の情報発信を応援するウェブサイトとして「もりハグ!」を2022年から立ち上げました。交流会は、コロナ禍でオンライン開催が続いていましたが、初のリアル開催が1020日、関さんの森で開催されました。

さて、この日の『もりハグ!見学交流会』に参加したのは、遠くは新潟県十日町市の「二六公園保存会」などの市民団体や、もりハグ!担当の都市緑化機構の皆さん21名、関さんの森の屋敷林を所有する(公財)埼玉県生態系保護協会から2名、関さんの森を育む会9名、総勢32名。
下の写真は、開会セレモニーの様子です。

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午前中のメニューは、屋敷林にて竹林整備体験です。関さんの森の屋敷林では、生物多様性を維持するために、増えすぎたマダケを間引いています。

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作業を終えたら、屋敷林内や屋敷内の見学です。
下の写真は、屋敷林・下の広場での記念写真。横に伸びた幹は、イヌシデです。

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昼食後は、関さんの森の概略を説明し、意見交換。参加された団体や個人が、それぞれの活動内容や課題などを語り、交流しました。

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(山田)

2023年7月28日 (金)

虫と遊ぼうin溜ノ上の森

今日は「虫と遊ぼうin溜ノ上の森」を開催。猛暑の中、23名(こども12名+おとな11名)の参加者と、16名のスタッフが、昆虫を中心に生き物をさがしました。

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開会式を終えたら、さっそく虫探しです。

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エゴノキの実に、エゴヒゲナガゾウムシ(オス)がいました。顔が平らで、2本の角のような突起がありますが、これは目(複眼)です。

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「豊年俵」と呼ばれる、寄生バチ(チビアメバチのなかま)の繭がありました。風で揺れるので、手に取って撮影しました。

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たくさんの目があると、いろんな虫が見つかります。こどもたちは、ノコギリクワガタ(しかも雌雄)を捕りました。

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ニホントカゲもニホンカナヘビも捕まえました。
下の写真はニホントカゲのこども、尾が青いのが特徴です。

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赤トンボも3種は、写真も撮れましたし、こどもたちも捕まえました。
下の写真、上から、ノシメトンボ、コノシメトンボ、アキアカネの順です。

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さて、虫を捕まえたら、図鑑を見ながら名前調べです。
下の写真は赤トンボ3種を調べているところ。翅の先端の褐色の斑紋の有無や胸の模様で見分けます。

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調べ終わった虫は、森に帰しました。このとき、タマムシが飛んできましたが、残念、捕れなかった(撮れなかった)。

下の写真は、ダンゴムシレースをしているところです。

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溜ノ上の森は、住宅地に囲まれた、わずか0.47haの小さな森ですが、たくさんの虫たちが暮らしています。多様な虫たちを観察する中で、命の大切さ、自然の大切さを感じてくれればいいなと思っています。

なお、この日に観察した生き物のリストですが、現在整理中です。まとまったら、追記します。

(山田)

 

2023年7月16日 (日)

そうめん流し

今日は、そうめん流しをおこないました。
まだまだコロナが心配な昨今、会員限定でおこないました。

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9時に集合し、竹を伐って樋と器を作ります。箸は各自が削って仕上げます。予定通り、11時半から樋にそうめんを流していただきます。
薬味には、会員特製の山椒の実(佃煮)、葱、大葉、茗荷を添えます。さらに、会員特製こだわりの無化調出汁に浸けての、そうめんの味は格別です。ごちそう様でした。
酷暑の中でも、森の中は涼しい。あらためて“緑”の価値を実感しました。

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そうめんの他に、ブドウやミニトマトが流れてきますが、結局は最下流に置いたざるからとることになります。

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黄色い花は、関さんのお庭に植えてあるミョウガの花です。もちろん基部は薬味にいただきます。

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小さなカマキリは、ハラビロカマキリの幼虫です。
今日のNHKテレビ「首都圏いちオシ!」の関さんの森の放送で、メインで出ていた高校1年生の女の子と観察しました。

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小さくてかわいい。目には黒い点があって、こっちを見ているみたいです。
ただし、これは瞳孔ではなく、“擬瞳孔”とよばれるもの。どの位置からカマキリを見ても、カマキリに見つめられているように見えます。

(山田)

2023年5月14日 (日)

第11回オープンフォレストin 松戸 2023

ボランティアが保全活動を行っている市内19の森を公開するイベント「オープンフォレストin 松戸」が、5月13日(土)~5月21日(日)に開催され、関さんの森も参加しました。
5月14日(日)は関さんの森の公開日で、今にも雨が降り出しそうな天気の中、大人23名、子ども4名、計27名が森にやって来ました。

本日最初の訪問者をご案内。200年以上前からここに住んでいる関家の庭には、樹齢100年以上の古木が何本もあり、また桜も10種類見られます。

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ウツギがいま満開です。白い花がとてもきれいですね。

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子ども連れの方もいます。赤ちゃんは回りをキョロキョロ。

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ここは雑蔵(ぞうぐら)といい、江戸時代に造られ関家では一番古い蔵です。いろいろな生活道具や農機具を置く場所でした。

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雑蔵(ぞうぐら)の中の様子。現在は「むかしの生活道具展示室」になっていて、農機具、生活道具、古い教科書等、約50点が常設展示されています。

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薬医門の前では、関さんの森・古文書の会スタッフが、関家に残る古文書について解説します。これまでに調査・分類した古文書は約3500点。今もこの作業は延々と続いています。

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ご案内が終わった後は、簡単なシールアンケートへ。募金をしていただいた方もいて、ありがとうございました。

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なんとか雨もふらず、子どもも、大人も、楽しい、憩いのひと時を過ごされたことでしょう。

(川上)

2023年4月 2日 (日)

関さんの森にハラグロオオテントウ

桜の季節です。今日は『臨時公開』として、定例作業をやりながらお庭を公開し、育む会のスタッフが49名のお客様を案内しました。

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ところで、お客様の案内の合間に、お庭で生き物を探していたところ、花の終わったスイセンの葉に、ハラグロオオテントウがいました。ハラグロオオテントウは南方系の大型のテントウムシで、北上傾向にあると言われていますが、千葉県ではレアな昆虫。本来、5~6月にクワの木で見られますが、時期的にも場所的にもビックリです。

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(山田)

2022年8月21日 (日)

「そうめん流し」の技術の継承

関さんの森、夏の恒例行事は「そうめん流し」です。森の太い竹で作った樋にそうめんを流し、食べるための食器や箸も竹で作り、そうめん流しを楽しみます。
例年は7月の第三日曜日におこなっていましたが、コロナ禍で昨年・一昨年は中止。今年はそうめん流しの技術の継承を目的とし、作業に参加するメンバー限定でおこないました。

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そうめん流しの準備は、樋にする竹を選んで伐採するところからはじまります。

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竹を伐ったら、枝を落とします。

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樋を作るところです。きれいに二つ裂けば、2本の樋をつくることができます。
ここでのコツは、竹を裂くときに使う鉈は両刃の鉈を使うこと。そして鉈の刃は竹の先端側から入れ、根元側に向かって裂くことです。
ちなみに、木や竹を刃物を刃物を使って細工するときは、「木元竹末(きもとたけうら)」といい、木材を加工したり薪を割る場合は木の根元側(元・モト)から刃物を入れ、竹を割る場合は竹の先端側(末・ウラ)から根元に向けて刃物を入れるとうまくできます。

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ゲンノウで、節を抜きます。

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樋を「そうめん流し」の装置として組み立て、水を流しながらきれいに洗います。
ちなみに、ここの水道は県営水道(100%江戸川の水)ではなく、市営水道(江戸川の水に地下100mからの井戸水をブレンド)なので、冷たくておいしく感じます。

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食器(器・箸)も竹でつくります。イベントとして実施する場合は、参加者全員が自分で自分の食器をつくります。

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そうめんを茹でているところです。
この日は、そうめんを2kg茹で、19人で食べました。1人あたりだと約100g(2束)を食べたことになります。

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今回のメンバーの半数以上が、関さんの森のそうめん流しは初体験でした。来年以降、コロナがおさまったら、イベントとして実施したいですね。

(山田)

2022年7月22日 (金)

虫と遊ぼうin溜ノ上の森

新松戸駅での集合時は雨でしたが、予定通り決行。本降りなるも溜ノ上の森に着いてからは雨がほとんど降らず、参加者は班に分かれて、虫を探し、虫と遊びました。

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木の幹に、ニイニイゼミの抜け殻がありました。

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エゴノキの実には、エゴヒゲナガゾウムシがいました。上はオスで、別名“エゴウシヅラ(牛面)ゾウムシ”ともいわれます。下はピンボケですがメスです。卵を産むために実をかじって穴をあけています。

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枯木の下、落ち葉の下も探します。

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こんなものも落ちていました。野生の栗です。

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虫探しの次は虫調べです。

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そして、捕まえたダンゴムシで、ダンゴムシレースをしました。

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この日の参加者は8家族22名。たくさんの生きものたちを見つけました。「溜ノ上の森」は住宅地にかこまれた0.47haの小さな森ですが、小さな生き物の住処でもあります。

(山田)

2022年5月22日 (日)

関さんの森「オープンフォレストin 松戸 2022」

ボランティアが保全活動を行っている市内18の森を公開するイベント「オープンフォレストin 松戸」が、514()522()に開催され、関さんの森も参加しました。
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22()は関さんの森の公開日で、天気も回復し大勢の方々が森にきました。大人59名、子ども13名、計72名と、1日の参加者数としては過去最多となりました。

本日最初の訪問者をご案内。200年以上前からここに住んでいる関家の庭には、樹齢100年以上の古木が何本もあります。

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ここは雑蔵(ぞうぐら)といい、江戸時代に造られ関家では一番古い蔵です。いろいろな生活道具や農機具を置く場所でした。現在は「むかしの生活道具展示室」になっていて、農機具や生活道具が約30点常設展示されています。

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ここは味噌蔵といい、作った味噌や漬物、梅干しなどを保存していました。蔵内に入ると、いまでも味噌や漬物の独特なにおいが残っています。

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みどりいっぱいの関家の庭。気温が上がってきたので、庭の木陰に入るとひんやりして気持ちがいいです。

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卒論やレポート準備の大学生からインタビューを受ける森のスタッフ(左端)。ここは学びの場でもあります。

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気持ちの良い五月晴れの中、子どもも、大人も、楽しい、憩いのひと時を過ごされたことでしょう。

(川上)

2022年4月 3日 (日)

春の臨時公開

予定していた関さんのお庭『臨時公開』は小雨中止としていましたが、小雨というより微雨という感じの細かい雨。
規模を縮小して、大規模なパネル展示などはやめ、とりあえず昼まで門を開けました。
お客様は24名。染井吉野や思川など7種類の桜、ハナモモ、アオキ、アケビ、カントウタンポポなどを案内。築239年の蔵の中では、昔の生活道具や古文書などを紹介しました。

下の写真は染井吉野。満開ですが、少し散りはじめています。

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思川はまだ咲きはじめ。全体としては、まだ一分咲きにもなっていません。

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カントウタンポポは、雨の日は閉じています。

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239年の「雑蔵」のなかでは、昔の生活道具や古文書などを紹介しました。

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(山田)

2021年10月24日 (日)

関さんの森「オープンフォレストin松戸2021」 

ボランティアが保全活動を行っている市内13の森を公開するイベント「オープンフォレストin 松戸」が、1016日~1024日(日)に開催され、関さんの森も参加しました。
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24日(日)は関さんの森の公開日で、大人16名、子ども6名が、関さんの森にやってきました。

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森に到着したらまず正門前で受付です。検温、マスク着用、手指消毒など、イベント開催の規則にしたがって手続きしますので、従来より時間がかります。

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受付が済むと、正門前に展示された森の写真やパネルなどを見ながら、森のガイドがスタートしました。

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その後関家の庭に入り、いろいろな樹木、熊野権現、蔵などの見学です。
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年以上前からここに住んでいる関家の庭には、樹齢100年以上の古木が何本もあります。

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今日は子連れ親子の見学者が多いです。
カヤの木のそばで、「この木から秋に実がとれ、それを使って”カヤの実パンを自分で焼く”イベントを子ども向けに行っています。あったかい焼きたてのパンはとってもおいしく、みんな大喜びです」とスタッフが説明。

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庭にたくさん生えているアオキの前で、ご夫婦を案内。

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展示パネルの古い写真をみながら、昔あった関家の母屋(曲り家 まがりや)を説明。写真背景は江戸時代の雑蔵(ぞうぐら)です。

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雑蔵の中は、昔の生活道具の展示室になっていて、農機具や生活道具が約30点常時展示されています。手に持っている大きい漏斗(じょうご)は、コメを俵に入れる時に使われました。

気持ちの良い秋晴れの中、大人も子どもも、楽しい、憩いのひと時を過ごされたことでしょう。

(川上)

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