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2022年7月

2022年7月25日 (月)

関家の“混ぜ垣”

今日は臨時作業。関家の庭の草刈りや生垣の剪定をしました。

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関家の生垣の樹種は、もとはヒメツゲです。しかし、風や鳥の糞で運ばれた種子から成長したものを排除せずに一緒に剪定してきたことから、今は多様な樹種を含む“混ぜ垣”となっています。
育む会の維持管理の基本理念の一つが“生物多様性”ですが、関家の混ぜ垣も“生物多様性を具体化したものと言えそうです。
たとえば、ヒメツゲだけだと、ヒメツゲを食べる虫しか現れません。関家の混ぜ垣は21種の木本から構成されているので、単一の生垣に比べ、単純計算で21倍の種類の虫が生息することになります。

この日は、混ぜ垣を構成するシロダモの若葉には、アオスジアゲハの卵が認められました。

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また、エノキの小枝には、羽化直後のアカボシゴマダラがみられました。もっとも、アカボシゴマダラは“特定外来生物”ですから、それはそれで困ったことではあります。

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参考までに、関家の混ぜ垣を構成する木本を多い順(おおまかに)紹介します。

植えた木…ヒメツゲ(もともとの生垣)、キンモクセイ(張り出した枝が生垣の一部を構成)
自然に生えた木…シロダモ、アオキ、ヤツデ、イロハカエデ、ケヤキ、エノキ、シラカシ、ヤマグワ、トウネズミモチ、カヤ、イヌマキ、ニワトコ、ビワ、シュロ、マサキ、ナンテン
自然に生えた木本性つる植物…キヅタ、スイカズラ、ビナンカズラ

さらに、関家の混ぜ垣には、カラスウリ、ヤブガラシなどの草本性つる植物がからみ、多様性を増しています。

(山田)

2022年7月22日 (金)

虫と遊ぼうin溜ノ上の森

新松戸駅での集合時は雨でしたが、予定通り決行。本降りなるも溜ノ上の森に着いてからは雨がほとんど降らず、参加者は班に分かれて、虫を探し、虫と遊びました。

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木の幹に、ニイニイゼミの抜け殻がありました。

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エゴノキの実には、エゴヒゲナガゾウムシがいました。上はオスで、別名“エゴウシヅラ(牛面)ゾウムシ”ともいわれます。下はピンボケですがメスです。卵を産むために実をかじって穴をあけています。

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枯木の下、落ち葉の下も探します。

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こんなものも落ちていました。野生の栗です。

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虫探しの次は虫調べです。

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そして、捕まえたダンゴムシで、ダンゴムシレースをしました。

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この日の参加者は8家族22名。たくさんの生きものたちを見つけました。「溜ノ上の森」は住宅地にかこまれた0.47haの小さな森ですが、小さな生き物の住処でもあります。

(山田)

2022年7月17日 (日)

「そうめん流し」は流れたけれど

7月の第三日曜日は、例年は「そうめん流し」です。
しかし、今年もコロナ第7波で、「そうめん流し」そのものが流れてしまいました。

そのおかげで……というわけではありませんが、屋敷林の危険な枝を撤去したり、

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草刈りやゴミ拾いをしたり、

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蔵の調査や、扉(戸車)の修理などをしたりで、仕事がはかどりました。

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関さんのお庭では、ジャコウアゲハが飛んでいました。

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(山田)

2022年7月12日 (火)

マダケの成長にびっくり(認定こども園すなはら)

今日は、認定こども園すなはらのこどもたちが、電車に乗って関さんの森にやってきました。

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関さんのお庭では、先月観察したマダケの成長を確認。
下の写真は先月(67)、この時は20cmくらいの小さなタケノコでした。

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これが今日は、2階の屋根より高く成長していたから、こどもたちはびっくりです。

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屋敷林では、生きものを探したり、遊具で遊んだり……。

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この日、たくさん飛んでいたのは、アカボシゴマダラの夏型です。

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アカボシゴマダラは、意図的な放蝶によって増えた外来種。外来生物法の「特定外来生物」に指定されています。飼育、保管、運搬、野外に放つこと、譲渡することなどが禁止されています。

(山田)

2022年7月10日 (日)

環境カレッジ「まちゼミ」現地視察

関さんの森の『屋敷林』の現在の所有者は、(公財)埼玉県生態系保護協会です。協会は、まちづくりや身近な自然環境を守るために、地域レベルで行動できる人材の育成をめざした一連の講座、環境カレッジを開催しています。この日は、環境カレッジの「まちゼミ」現地視察ということで、受講生6名とスタッフ2名が関さんの森を訪問しました。

この日、現地視察の一行は、まず幸谷交差点にて道路問題についての説明を聞きました。

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また、道路建設にともない移植したケンポナシを見学。わずかに花が残っていました。

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つづいて、屋敷林の周囲を歩き、南口から屋敷林に入ります。

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屋敷林の次は、関家の庭に入ります。関さんの思いを聞きました。

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その後は、関家の蔵などを見学。さらに溜ノ上の森を見学して、この日の現地視察を終えました。

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(山田)

2022年7月 1日 (金)

猛暑の中の草刈り作業

関さんの屋敷林の中央部には約1,000㎡の草地があります。ヤブカンゾウやユリの仲間など、多種類の植物が生えていますが、夏になるとマダケや大形の植物やツル類が繁茂して、ヤブカンゾウなどは花を見ることが出来ません。
そのため、毎年梅雨明けを待って草刈りをしますが、夏の暑い盛りの草刈り作業は、この森の中でも最もきつい作業です。

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作業は、暑くなる前の早朝9時から、10名の会員が参加。
手鎌と草刈り機を使って、暑さと闘いながら慎重に作業をしました。

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むつみ梅林の梅ジュースなどを飲みながら、刈払い作業の結果は写真の通り。ヤブカンゾウの花も見られるようになりました。

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猛暑の中2時間ほどの作業でしたが、皆さん熱中症にならずお疲れさまでした。

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(木下)

タシロラン

7月1日は、屋敷林の草地で草刈り作業がおこなわれましたが、その折、タシロランという植物が初めて確認されました。

タシロランは、常緑樹林の林床にはえる、ラン科の腐生植物です。花は、わずかに黄褐色味を帯びた白で、緑色の葉は無いので、不気味な感じがします。葉緑素は持たないので光合成はできません。栄養は、タシロランの根に共生するヒトヨタケ科の菌類を介しているといわれています。

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タシロランは、千葉県のレッドリストでは、Cランク(要保護生物)。環境省のカテゴリーでは、絶滅危惧Ⅱ類です。
珍しいといえば珍しいですし、関さんの森では初確認ですが、21世紀の森と広場でも見られます。
ラン科の植物は盗掘されることがありますが、タシロランは、持ち帰っても育ちません。
今後も見守っていきたいと思います。

(山田)

2022年7月の行事予定

活動に参加される方は、引き続き、新型コロナウイルスの感染対策をとってください。

*一方で、夏季は熱中症も心配です。蚊などの虫もいます。参加される場合は、熱中症対策、蚊対策をとってください。

*定例活動(臨時作業)は、雨天時は中止です。ただし、降雨の状況によっては、できる範囲で作業をおこなうことがあります。

*屋敷林は自由に入れますが、関家の庭は限定公開です。7月・8月の公開はありません。次回の公開は9月18日(日)です。

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7月1日(金)
 臨時作業(911)

7月3日(日)
 定例作業(1012)
 関さんの森会議(13時~)

7月8日(金)
 溜ノ上レディース定例作業(10時~)

7月9日(土)
 古文書の会(13時半~)

7月12日(火)
 
砂原保育園里山体験(10時半~)

7月16日(土)
 臨時作業(13時半~) ←中止です

7月17日(日)
 定例作業(1012)
 訪問者ガイドはありません
 関さんの森会議(13時~)

7月22日(金)
 虫と遊ぼうin溜ノ上の森(10時~/要事前申し込み)

7月25日(月)
 臨時作業(9時~10時半)

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8月7日(日)
 定例作業 (1012)
 関さんの森会議(13時~)

虫とあそぼう in 溜ノ上の森

街中の小さな森にも虫やキノコ、不思議なものなどがいっぱい。みんなで探せば小さな生き物たちの世界が広がります。
虫ハカセ、自然ハカセを目指すちびっこたちはもちろん、コロナ下でなかなか外に出られなかった子どもたちも、親子で身近な自然体験をしましょう。
新松戸駅から10分、幸谷の台地の上、「溜ノ上の森」で虫を探して、みんなで楽しく観察、ダンゴムシレースもしましょう。自然大好きな仲間がご案内します。
なお、捕まえた虫は、会の終了時に放しますのでご了承ください。

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(上の写真は2018年のようす)

日時 7月22日(金)9:45~12:00 雨天中止
集合 新松戸駅改札口9時45分 3年生以下は保護者同伴
持ち物 飲み物、虫よけ、タオル、あれば虫捕りアミ、など
服装 長袖、長ズボン、帽子(ハチ用心のため薄い色を)
参加費 親子で300円(4年生以上は子どもだけ参加可能。1 人100円)
申し込み 先着20名(7/1より受付 要申込)7/3現在定員に達したので締め切りました
申し込み先 田中玉枝 047-343-6022
主催 溜ノ上レディース
共催 自然観察指導員協議会(自然観察ちば)

過去の様子は、下のリンクでご覧ください。

2019年7月22日の『虫とあそぼう in 溜ノ上の森』
2018年7月23日の『虫とあそぼう in 溜ノ上の森』

 

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