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2020年9月11日 (金)

カシナガ被害木の予備調査

今日は7名が参加して、カシナガ被害木の予備調査をおこないました。16日に専門家が来るので、それまでに被害の実態だけでも調べておきたいからです。

ところで、屋敷林には、8月上旬に倒壊したシラカシの木があります(倒れた原因はカシナガではない)。その場で育った木は、その場で土に返るのを見守りたいところですが、カシナガの問題があるので、現在、処理を検討しています。

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その、倒壊したシラカシの木には、写真のようにフラス(木くず)がたくさん見えます。カシナガらしきキクイムシがマスアタック(集中穿入)したことを示しています。

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フラスの位置は、立っていれば高さ10mとか20mのところですから、マスアタックは倒壊後かも知れません。カシナガの穿入は、通常は根元付近だけで、1020mという高い位置にはあまり穿入しないからです。
この倒木には数百のフラス(穿入孔)があります。そのまま放置すると来年には1万頭を越えるカシナガ成虫が飛び出し、感染が広がる可能性もあります。成虫が飛ばなくなる11月下旬~5月の間に、何らかの対策をおこなうことことになると思います。

カシナガがマスアタック(集中穿入)する理由は・・・。
カシナガの穿入を受けた木だって、樹液を出して戦います。穿入したカシナガが少なければ、カシナガは負けて木が勝ち、勝った木は、その後はカシナガの穿入は受けにくいとされています。“免疫”みたいです。
そこでカシナガは、フェロモンで仲間を呼びます。集中攻撃すれば、木に勝ち目はありません。カシナガは多くの子孫を残すことができるます。
屋敷林のシラカシの倒木は、倒れたことによって木の戦う力も無くなり、マスアタックを受けたのかも知れません。
しかし、カシナガの攻撃を一身に受けることにより、他の木を守った!! と考えることもできます。

ちなみに下の写真。カシナガらしきキクイムシが掘って出したフラス(木屑)の拡大写真です。

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カシナガの成虫は、木を掘って坑道に卵を産みますが、幼虫のエサは木屑ではなく、成虫が坑道内に植えた酵母です。多くの昆虫は、母親が卵を産んだら産みっぱなしですが、カシナガは人類よりはるか前に“栽培”みたいなことをやっていたわけです。
また、卵は少しずつ産むようで、先に生まれた幼虫は、遅れて生まれた弟や妹の世話をすることがわかっています。
一部のハチやアリのような分業化した“社会”とまでは言えませんが、家族のような生活、そして仲間との協働によるマスアタック。こういった、カシナガの生態を知ると、愛情みたいなものも感じてきます。

長文、読んでくださり、ありがとうございました。

(山田)

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