ヤツデの花
季節は秋から冬へと移り変わろうとしています。
この時期、唯一咲いている花がヤツデ(ウコギ科)です。

昆虫たちの気配が少ないこの時期ですが、ヤツデの場合、ハエのなかまが花粉を運びます。むしろ、この時期、ヤツデ以外の花はほとんど咲いていないので、ヤツデはあえてこの時期に咲いていると考えてよさそうです。

ハエに花粉を運んでもらうとしても、自分の花粉が自分の花に着くのはさけたいところです。
そこで、ヤツデの咲き始めの花は、オシベが花粉を出すものの、メシベは花粉を受け取る準備はできていません。
下の写真は、ヤツデの花の雄性期。オシベに注目してください。ツマグロキンバエが蜜をなめにきています。

その後、オシベや花弁は脱落し、花の中央のメシベが開き、花粉を受け取る準備がととのいます(雌性期)。オシベが無くなり、メシベの柱頭が5つに避けていますね。

このようにヤツデの花は、オシベが花粉を出す時期と、メシベが花粉を受け取る時期をずらすことにより、自家受粉を避けているのです。
ヤツデをよく見ると、まだ蕾もたくさんありました。ヤツデは冬に活動する昆虫の重要な蜜源になると同時に、果実は木の実を食べる鳥のエサになります。
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