イヌシデの“タネ”
関さんの森の屋敷林(旧こどもの森)は、もとはクロマツ林でした。しかし、マツクイムシの影響でクロマツが枯れた後は、潜在植生の常緑広葉樹(スダジイ・シラカシなど)を中心に、スギやサワラの混在する林になりました。いわゆる薪炭林(落葉広葉樹林)としての管理はされていませんでした。
しかし、落葉広葉樹も生えています。たとえば、低地部分に不思議な樹形のイヌシデ(カバノキ科)が生えています。光を求めて、明るい方向に伸びていった結果、このような樹形になりました。

秋になり、イヌシデの木の下には、イヌシデの“タネ”がたくさん落ちています。正確にいうと、これはタネ(種子)ではなく、果実です(下の写真)。
上の写真では、左側の粒がイヌシデの果実本体で、これをひと皮むくと、種子本体が出てきます。また、果実に付着している葉のようなものは“果苞”と呼ばれるもので、これは蕾の状態から付いていて、本来は花や果実を保護するためのものです。
イヌシデの場合、果実が熟すと、果苞が付いたまま落下しますが、この果苞がプロペラの役割をして、くるくる回転しながらゆっくり落ちてきます。ここで風が吹くと、そのぶん遠くへ飛ばされていきます。イヌシデの果実を見つけたら、ぜひ落下実験をしてみてください。
この日はよく晴れた暖かい日でした。森のまわりでは、アカタテハが飛んでいました。
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