ケンポナシの根回し
関さんの森のケンポナシ(クロウメモドキ科)は、雷や大風で幹の途中が折れながらも、200年以上も前からこの地に根をおろしてきました。
関さんが子どもの頃は、地域の子どもたちは晩秋になるとケンポナシのまわりに集まり、梨に似た甘い実をみんなで食べたといいます。また、近くの幸谷小学校の校章は、このケンポナシの葉をデザインしたもの。
いわば、幸谷地区のシンボルともいえるのが、このケンポナシの老木です。
残念なことに、このたび作られる道路は、このケンポナシのところを通ることから、移植することになりました。しかし、かなりの老木ですから、移植に耐えられるかどうか心配ですが、できる限りの手当をして、移植に備えたいと思っています。
さて、今日はケンポナシの“根回し”がおこなわれました。根回しは2回に分け、今年半分、来年半分おこなわれます。
まず、幹のまわりを掘るのですが、根を傷つけないようにエアスコップ(圧縮空気で土を掘る機械)を使います。

次に、掘って出てきた太い根の皮を、15cmほど環状にはぎます。これを“環状剥皮”といい、形成層の外側にある“篩管”の部分だけを削りとります。篩管は、葉がつくった光合成産物を根に送るパイプで、これを切断することにより、その手前(幹側)の発根を促します。形成層の内側にある“道管”(根が吸った水や養分を葉に送るパイプ)は切断しませんから、すぐに枯れることはありません。
環状剥皮は、削りすぎても削り足りなくてもダメとのことで、鏡を使って根の下側もていねいに削りとります。
環状剥皮が終わったら、薬剤を塗ります。
使う薬剤は2種類で、水色の袋に入っているのが成長促進剤「オキシベロン」。成分はオーキシン(植物ホルモン)の一種であるインドール酪酸。
ポリの容器に入っているのは殺菌剤「トップジンM」で、木工ボンドと混ざっています。剥皮したところから菌が入って腐るのを防ぎます。

下の写真は、白い粉状の成長促進剤を塗った後に、クリーム色の殺菌剤を塗っているところです。

今日の作業はここまでで終了。明日以降は、掘り下げた部分の樹木側15cmの厚さに、堆肥を入れ、埋めもどします。
これら一連の作業によって、新しい根の発根を促進し、移植の準備“根回し”をするわけです。
ところで、今日はJCNコアラテレビが取材にきました。

次回の根回しは来年の冬。移植は、その次の秋におこなう予定です。
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